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いつか満天の星空の下で

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風の曲

「風の曲」



目を閉じて
静かな風の音を聴く

何処からだろう
聞き覚えのある
懐かしい曲が耳元に届く

子供の頃の田舎道
縦笛吹きつつ帰り道

あの頃の想い出は
夏の香りがした

いつでも
海風感じていた

愛を愛とも知らない日
行く道はいつも
誰かに守られていた

そして
ひとりのつもりだった
  






2003/07/16(水) 風の曲
「永久の夢」より




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優しい雨

見てごらん
幾筋もの空の涙を

あれは 夕べ流した涙
未来が遠くに感じられて
うつむいていたふたりを
空は見つめていたんだね

まるで地上を清めるように
降り注ぐ雨足は衰えず
哀しみに沈むことはないんだね
幸せの木々を育てるのも
この雨なのだから

見てごらん
わたしたちの代わりに
空が泣いている

空は涙の雨を降らせ
幸せの木々を守っている

明るい陽が射してきた
漸くだ
これからだ

そんなに遠くもない未来に
優しい雨が
微笑んでいる







花すみれ「蒼き翼のあなたへ」 より
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草原の詩

あなたも思い出しているだろうか
どこまでも続く野の道を
大地を呑みこむ青い空を
菜の花が咲き乱れ
緑の絨毯が風に揺れていた
ふるさとの景色を

遠くに見える大きな木に向かって
よーいどん!で一斉に駆しだしたよね
先に辿り着くのは いつもあなたで
体中で手招きをして 
わたしを待っていてくれた

懐かしい景色の中に佇み
ひとり目を閉じる
風を感じる
ときをさかのぼる

草原に影を映して泳ぐ雲
草の先っぽをくすぐってゆく風
空を飛ぶ自由な鳥は
風と戯れ
あれからどこへ向かったのだろう

記憶の中は いつもやさしい
遠くにそびえる緑の山々
広大な空に守られて
ときはおだやかに流れていた

耳を澄ませば今も聴こえる
琴線に触れる草笛
風の囁き

あなたもいつか思い出してほしい
どこまでも続く野の道を
大地を呑みこむ青い空を
髪に飾ってくれた花冠に
涙が止まらなかった
少女のころのわたしを



+++++++++++++++++


2006.10.24の「草原の詩」を少し長くして書き直しました。
ふるさとの少女のころのイメージで書いた詩です。
田舎で過ごした日々は
心の中にキラキラと煌きを増すばかりです。

それにしても
どうしてあんなに空が大きく感じられたんでしょう。

ふしぎですね。





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神秘の海

群がる雲をかきわけて
月よ光を届けておくれ
ふいの隙間を見はからい
祈りを光に託すから

佇む岸辺に打ち寄せる波
今宵は光も映さぬか
夜風を胸に呑みこもう
せめて海が甦るよう

記憶の果てに転がっている
母の胎内で聴いた音
神秘の海は生まれおちても
胸に潮瀬の波を呼ぶ

群がる雲を掻き分けて
月よ光を届けておくれ
今では遠き故郷の
懐かしき母の岸辺にも

やさしき想い出 甦る海
どこまでも果てしなく続く
波間に月の明かりを待とう



+++++++++++++

何気ない会話のひとつひとつが
胸の奥から急に甦ってくることがあります。
とても遠い日々に交わした
母親との会話だったり
もう会うこともない祖母とのやり取りだったり。

夜の海には
遠くなってしまった魂や 無くした時間が
漂っているのかもしれません。




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