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いつか満天の星空の下で

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遠い記憶

「遠い記憶」

詩/花すみれ


微かに届けられる
若草のかほり
遠い記憶の欠片にも似て

無邪気に戯れた日々の
懐かしき夕暮れは
夢を運ぶ雲を金色に染める

ほかには何も見えなくて
胸をときめかせた少女の頃
風に揺れる恋心は
雲ばかりを追いかけていたね

人は道を歩き
時間という道を休むことなく歩き
想い出を拵えて行く
思考回路にも組み込まれていない
魂の記憶は風だけが知る

初めて逢う気がしないねと
語り合いながら
生れ落ちる前の痕跡を辿っても
朧げな雲のよう

一瞬が懐かしい映像に変わるのは
いとも容易く
やりきれないほど切なくて
遠い日の
初めて恋に触れた手を
自らそっと重ね合わせた

夕風が行く
若草のかほりを漂わせ

夕風が行く
懐かしい想い出を引き連れて
佇むわたしを追い越して行く

夕風が行く








(c.2006.8月号掲載)



この詩では、あえて「かほり」を使っています。
ご了承くださいませ。
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