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いつか満天の星空の下で

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草笛

『草笛』

どこからだろう
懐かしく響く草笛の音色
気がつけば石畳の町を駈け抜け
わたしの中に目覚めた少女は
白いワンピースの裾を揺らしていた

陽の温もりが残る帽子を被り
少年になったあなたの
見つめる月を瞳に捕らえ
青い恋を綴りかけては
飛ばしたページをまためくる

「あなたの名前を記しに来たの
初めての恋を永遠にするために」

風は愛しい草笛の音を
やさしい魔法で包み込む

草の匂いを身にまとうあなたが
手をさしのべて微笑んでいる
道に迷う少女のわたしに
ここまでおいでと手招いている

夢の続きを見ましょうか
高く昇りつめた白い月が
夜を呑みこんで眠るから

明けることのない幻の夜に
あなたは草笛を吹き続け
わたしを少女に変えてゆく

恋に戸惑う切なさが
やさしい音色に揺れている



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