キャッシング用語

いつか満天の星空の下で

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青春という名札もないけれど

青春という名のもとに
あてどなく流離った日々
眩しい陽射しを遮ることなく
僕たちは裸足で歩いたね

すれ違う人々はみな
遠い目をして微笑んでいた
何かを言いたげに覗き込み
けれど近寄る人などいなかった

やがて卒業がやってきて
誰もが靴をそろえ始める
何かを目指したときから覚えたすまし顔
鏡の中で醒めている

毎晩、予定表を弄り回して
悲鳴を上げる壊れたペン先
けれど心の空白は
少しも埋まらなかったんだ

紙切れの予定表をポケットに
無情な時間が走り去る
いつかの壮観を閉じこめたまま
扉の向こうは夢の中

寝床の傍の小窓から
手招いている草原の風
そうさ本当にほしかったのは
明日へ向かうこの風さ

青春という名のもとに
あてどなく流離った日々
革靴を脱ぎ捨てて
裸足になろう

青春という名札もないけれど
風に戯れながら行こう
曲がりくねったでこぼこ道を









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