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いつか満天の星空の下で

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優しい雨

見てごらん
幾筋もの空の涙を

あれは 夕べ流した涙
未来が遠くに感じられて
うつむいていたふたりを
空は見つめていたんだね

まるで地上を清めるように
降り注ぐ雨足は衰えず
哀しみに沈むことはないんだね
幸せの木々を育てるのも
この雨なのだから

見てごらん
わたしたちの代わりに
空が泣いている

空は涙の雨を降らせ
幸せの木々を守っている

明るい陽が射してきた
漸くだ
これからだ

そんなに遠くもない未来に
優しい雨が
微笑んでいる







花すみれ「蒼き翼のあなたへ」 より
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森の扉


 ふしぎの森は幻想の世界
 イメージだけの森の中
 過去も未来も存在しない
 瞳を閉じて浮かべるだけの
 儚く消え去る空間



「森の扉」 

詩/花すみれ


それは
重い扉の向こうにあった

手も届かぬと諦めていた碧深き森
優しい木漏れ日は
いつか夢に見た
遥かな国への道しるべに似ていた

かざした手のひらで掴もうとした光は
指先から零れて
キラキラキラと笑い声をたてた

この光だった
ずっと触れたいと思っていたのは
この森に射し込む光だったのだ
忘れかけていた夢を探しに行こう

記憶に眠るふしぎの森は
その扉から
始まっている





「ふしぎの森」花すみれ著(日本文学館より)

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